さらに「勝ち組」、「負け組」の2極化が進むのか、それとも全員が「負け組」になって討ち死をしてしまうのは、注目されるのが、不動産セクターである。毎日、最低1社ペースで業績下方修正銘柄銘柄が相次ぎ、株価が急落、市場の値下がり率ランキングの上位が、不動産株で半独占されるケースも珍しくないからである。下方修正銘柄の開示資料には、はっきりと「不動産不況」と書かれており、マスコミのニュースにも「都心のミニバブル破綻」の見出しが躍っている。米国のサブプライムローン問題を発端に、日本でも銀行の不動産関連融資の審査が厳格化、買い手側の資金調達が難航、売却の延期・中止、さらに売却価格の値下げなどを余儀なくされたことが要因だ。
前回のバブルが崩壊し「失われた10年」の平成不況下では、不動産経営は、不動産を「持つリスク」が意識され、保有土地と借入金を圧縮、フィー(手数料)ビジネスに軸足を移すのが最良とされた。その典型が、投資信託改革で登場した不動産投信(REIT)であった。大手銀行が、預金受け入れよりも投信販売に注力したのと軌を一にする。
ところがいつの間にか「持たざるリスク」が、前面に出て地上げなども加わる土地争奪戦が激化したようなのである。ここからは、取得した土地の立地と不況にいつまで耐えられるか資金力が、「勝ち組」、「負け組」の分かれ目になるのは自明の理である。しかし、大手総合不動産の東京建物(8804)までもが、業績を下方修正してくる状況で、本当に「勝ち組」が残るのか疑問も湧いてくる。
大軟調相場下で、弱気の上塗りをするのは気が引ける。しかし、事実はしっかり事実として見据える必要がある。ここはディフェンシブ株優先でJR3社、NTT、JT、国際石油開発帝石ホールディングス、石油資源開発、電源開発、沖縄電力を含めた民営化株でやり過ごす以外になさそうである。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。









































































