「売り場担当者」から「買い場担当者」へ
「物を売る」ということが、難しい時代になっている。アメリカの金融不安を震源として世界景気後退の影響が日本にも押し寄せている。それだけではない。日本には構造的な問題もある。豊かになって、物余りに加えて少子高齢化がある。物を売ることも時代と共にである。戦後の物のない時は、「品質より量」であった。とにかく、胃袋をいっぱいにしたかった。「作れば売れる時代」が、長く続いた。徐々に、豊かになるにつれ、「良い物」が選ばれる時代になり、さらに、良い物は当たり前の時代となって、「自分の好み」のものでないと売れなくなった。「供給者優先」から、「消費者優先」時代に変わっている。最近では、消費者ではなく、「生活者」という。
最近、知人が驚いていた。もらった名刺に「買い場担当」と記してあった。以前なら、「売り場担当」だった。まさに、買う人の立場に立った発想である。
最近、お会いした社長では、菱食<7451>の中野勘治社長が同じようなことをおっしゃっていた。「右から左は、物のない時代のビジネスモデル。今は、生活者のニーズを汲み取り、メーカーへ消費者の声を翻訳し伝えることが、われわれの仕事」だと。いずれの日か、企業の淘汰がすすみ、独占企業が登場し、価格は供給者の思いのまま、という時代が来るのかもしれない。しかし、まだしばらくは、「買い場担当」の時代だろう。







































































