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2009年01月01日

2009年の相場展望 5人の株式評論家に聞く

2009年の相場展望

景気対策を「効果あり」とみるか、「効果なし」と見るかがポイント

回復の「兆し」が見えれば相場は反発の可能性も
「森」より「木」を見る相場で一致


丑年 2009年の相場展望 2008年相場は5〜7月頃までは堅調だったが、アメリカの金融不安の影響が製造業の代表であるGMなどビッグスリーの経営不安にまで波及。しかも、オリンピック特需の一巡も追い打ちとなって、世界の景気は急速に後退した。トヨタ自動車の赤字転落が象徴的だった。世界の政策当局は一斉に金利下げ、公共投資増加など景気テコ入れに乗り出した。これを、「効果ありと見るか」、「効果なしとみるか」、が2009年相場のポイントとなるだろう。もちろん、目に見える形での効果発現には時間がかかるとしても、「兆し」だけでも見えれば相場は先取りを始めるはずだ。5人の株式評論家に2009年の展望を聞いた。


株式評論家 海老原 紀雄 氏

オバマ政権失望なら「金」急騰で商品にも飛び火
国内は企業業績で5月がヤマ場


海老原 紀雄 ざっくり言えば、09年の日経平均は6000〜8000円の動きではないか。まず、足元は1月20日のオバマ新政権誕生までは歓迎ムードというか、成り行きを見るというか、売りも買いも手控えだろう。
 仮に、オバマ政権に失望色が強まれば、ドル売りで資金は一斉に「金」へ向うと思う。ドルに代わる通貨はないから「金」へ向わざるを得ない。そうなれば、世界的に低金利だけに、金価格上昇が他の商品相場へ波及することも予想される。
 一方、オバマ政権を評価する動きとなれば「環境」「公共投資」関連を買う相場となるだろう。たとえば、高速道路の強化策で、日本の太平洋セメントはアメリカでの売上比率が大きいから有望視される。光ファイバーの古河電気工業<5801>も注目だろう。
 日本国内で見れば、やはり企業業績の悪化が最大の懸念材料。5月後半の3月期決算発表では、日経平均ベースの1株利益は400円台へ低下が避けられないだろう。仮に、480円とすればPER12倍で5760円となってしまう。企業業績から目が離せない。しかし、仮に安くなっても5月後半の決算発表が大きなヤマ場となるだろう。
 このような状況では、値段の高い銘柄には手が出し難い。一方ではカネ余りだから、低位の人気材料株が賑う可能性は強いと思う。値段の安い低位株が物色の中心だろう。井関農機<6310>あたりに注目している。


株式評論家 長島 和弘 氏

七夕前後に1万円も、デフレで狙えるM&A、MBO関連銘柄

長島 和弘 前半は七夕あたりまで比較的堅調なもち合いとみている。日経平均は1万円まで戻せば上出来だろう。後半は安くなるのではないか。背景は世界景気の後退。オバマ新政権の景気テコ入れはあっても、効果が現れるまでには時間がかかる。
 外需の不振で日本の景気・企業業績は良くない。デフレが続くと思われる。基本は「森より木」を見る個別物色の相場。デフレでも狙える銘柄は出てくる。たとえば、M&A、MBOが活発になることも予想される。そうなれば、PBRが1倍を大きく割り込んでいる銘柄は大いに注目できる。
 オバマ新政権の関連では、環境(電池株など)が引き続き注目される。しかし、08年に、かなり人気化したのでダブル天井の心配があり深追いはできない。個別の材料銘柄で日本信号<6741>は列車自動停止装置、e―モバイルが寄与するイー・アクセス<9427>、旧村上ファンド絡みのセゾン情報システムズ<9640>あたりに研究の余地があるだろう。


株式評論家 喜多 弘樹 氏

後半高の相場、インデックスより個別銘柄対応で

喜多 弘樹 前半は企業業績への不安で横ばいだろう。後半には景気、企業業績に少しは明るさも予想され日経平均は1万〜1万1000円と見ている。
 特に、2008年は外国投資家の売りが目立った。2009年もまだ出るかもしれないので、外国投資家の持株比率の高い銘柄は避ける動きだろう。この意味からも「インデックス」より「個別」で見て行くのがよいと思われる。ロンシール工業<4224>フジクラ<5803>ゼンショー<7550>などに注目している。


株式評論家 浅妻 昭治 氏

前半安・後半高で環境関連、農業関連に注目

浅妻 昭治 前半安、後半高のパターンではないかとみている。安値は7100円程度、高値も1万円程度と、あまり大きな動きではないと思われる。1月は大きい行事が控えている。5日には日本の国会が始まる。20日にはオバマ新政権が正式に誕生する。特に、1月後半になれば、3月期決算の第3四半期決算が出始める。
 なかでもトヨタ自動車<7203>の業績に注目している。赤字に転落するが、最近では、さらに赤字幅拡大と言われている。しかし、為替予約がうまく進んだため予想より良いとの観測もある。仮にそうならサプライズになる。
 物色の中心はやはり材料株だろう。外国投資家の売りは頭を押さえる。環境関連、農業関連が大きいテーマだろう。個別ではジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>古河電池<6937>の電池株が高人気だろうが、ステラケミファ<4109>なども注目だろう。農業関連ではイハラケミカル工業<4989>コープケミカル<4003>日本農薬<4997>などに注目している。


株式評論家 犬丸 正寛 氏

6、7月にひと山がありそうだ。1万1000円も見込める

犬丸 正寛 後半は正直分からないが、前半にひと山ありそうだ。1万500〜1万1000円はあるのではないだろうか。ひとことで言えば、2007年、2008年の下げに対するリバウンドと、「これ以上は悪くならないだろう」という期待だ。
 材料を加味して考えれば、2009年は、大きく捉えれば、「世界のマネーゲーム破綻の修復」が完全には終わらない状態。その中で、「政治」が前面に出てテコ入れが行われている局面。売り方は「政策の効果はない」と言って、現実悪を売るだろう。買い方は、「政策の効果から、これ以上の悪化はない」と見るだろう。冷静に見れば、現実悪の方が説得力はあるのは確かだ。
 しかし、相場は往々にして現実とは違った動きをする。新日本製鐵<5401>は1000円乗せから1500円は確実と言われたが、07年7月に964円で天井を打った。景気が「これ以上は悪くならない」と見れば、相場は戻る可能性はある。
 下げすぎた銘柄の電気、自動車、商社、船株などの戻り。それと、07年、08年の相場において買われていなかった、シコリのない、しかも好業績銘柄が人気となるだろう。前半はおもしろい相場になると見ている。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 00:11 | 特集

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