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2008年03月03日

「シンプル・イズ・ベスト」の円高関連株の消去法付きで四国電力が浮上素地

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「シンプル・イズ・ベスト」である。物事は単純であればあるほど分かりやすく説得力がある。株式投資も例外ではない。単純明快に買い材料を提示できる銘柄が、かつてケインズが、株式投資の極意として伝授したいわゆる「美人投票」のトップを占める。
 サブプライムローン問題だ、モノラインの格下げ問題だと振り回されている現在の相場環境下なら、このトップに擬せられのはさしずめ円高関連株となるはずである。前週末に為替相場が、1ドル=103円台まで円高となり、今週の為替相場見通しでも1ドル=101円が次のフシ目との観測が有力となっているからだ。
 となれば今週の人気株は、円高関連株の電力株、紙パルプ株で決まりとなるはずである。とくに電力株は、今月の3月決算月の期末配当取りの常連株でもある。ところがこれが困ったことに「シンプル・イズ・ベスト」と参らないのである。例の相次ぐ企業不祥事が原因だ。電力株は、原子力発電所のデータ改ざんにトラブル隠しである。それに原発の運転停止に原油価格高騰が重なり、今3月期の業績下方銘柄も続出した。
 もう一方の紙パルプ株も、再生紙の古紙配合偽装問題が突発し、まさに芋ずる式に各社社長の謝罪会見が続いた。それに王子製紙が、仕掛けたTOBが総スカンをくい、業界再編も不完全燃焼に終わりそうだ。
 円高関連株も「シンプル・イズ・ベスト」ではなく、消去法前提付きでリサーチしなけらばならないとすると、いささか説得力と迫力に欠けるのは否めない。そのなかで浮上するのが、四国電力(9507)である。今年の夏の四国地方の異常渇水で、水力発電の出水率は大きく低下したが、原子力発電の設備利用率は、定期検査による運転停止もなくアップしている。このため今期業績も、期初予想通りの増収増益、純利益は連続の過去最高をキープできる見込みである。チャートも、他の電力会社と異なり下値切り上げ型となっており、「シンプル・イズ・ベター」株程度に注目される素地がある。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。



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