政府はJ−POWER(電源開発)<9513>(東1)の株を9.9%買い集めている英国系投資ファンドのチルドレンズインベストメントに対し買い増しの中止・変更を勧告する方針を固めた。海外資本が電力や通信、原子力などの企業の株を大量に保有した場合、国家の安全性が脅かされる危険が高まるのを防止する措置と説明している。また、関税・外国為替等審議会の外資特別部会は、15日の会合で「公の秩序の維持が妨げられる恐れがある」との否定的な意見をまとめた。しかし世界の物や資本が自由に移動するような時代に入っているときに特定企業に対し外国資本規制を導入しても効果はあがらない。
今、国内で原子力発電所を建設できる企業は三菱重工<7011>(東1)と東芝<6502>(東1)、日立<6501>(東1)の3社しかない。この3社が外国資本に買い占められた場合にはいくらJ−POWER(電源開発)の株式を外国資本から守ろうとしても効果は無い。逆に東芝はアメリカのウエスティングハウスを昨年買収した。アメリカで原子力発電技術を持っているのはGEとウエスティングハウスしかない。このなかの1社を日本企業が買収したからといってアメリカは反対していない。
海外では企業が国益に反した行動をとった時には国家権力において規制できるシステムが出来上がっている。現実的には外国資本の買占めを阻止するよりも企業が国益に反する企業活動をした場合には規制をかけるほうがより効果が上がる。独占禁止法などを広義に解釈すれば簡単に企業の行動は規制できる。
今回の規制の本質は海外資本が入ることで天下りや利権などが暴かれるのを嫌ったためとも受け取れる。もっとどんどん外国資本を導入したほうが停滞する日本経済を活性化するためには効果が上がるものと思われる。
中国やインドなどは外資を導入したことで経済成長を加速させている。外人労働者をいれるより外国資本を入れたほうが日本全体にとってプラスとなる。外人労働者を入れるということは国内労働者に代わる低賃金労働者の確保に他ならない。このため国内労働者の賃金にも下落圧力がかかることになる。逆に海外資本を入れれば国内労働者に職場を提供できる。特に生産性の低い第一次産業や第三次産業に外国資本を入れれば生産性向上に役立つ可能性もある。
世界経済が同時に動く時代になった今、日本だけが外国資本を規制していてはさらに世界から取り残されることとなる。






























































