新年度相場の方向とスケールを決めるのは、もちろんいよいよ発表が始まる3月期決算会社の決算動向である。前期業績が、上下どちらにぶれて着地するのか、今期予想が続伸か減益か、市場コンセンサスを上回るのか下回るのかによって、相場反騰や下落、人気・不人気セクター、急騰株・急落株が大きく色分けされてくる。決算発表のスケジュール表と会社四季報の今期予想業績、チャートを付き合わせて、売りか買いか、有望銘柄発掘の投資シナリオ作成を急がなくてはならない。問題は、毎年恒例のこのスケジュール相場が、形にならず不発に終わった場合の万が一の対応である。ここにきて前期業績を下方修正する銘柄が相次ぎ、米国の信用不安もなお不透明、円高懸念も継続し、さらに福田康夫首相に「第2の安倍チャン憶測」も出る政局不安が強まる環境下、不発ケースはかなり蓋然性が高いから備えは怠れない。
そこで浮上するかもしれない裏スケジュール銘柄を予めウオッチしておく必要性が、出てくる。直近IPO(新規株式公開)銘柄の事前リサーチである。毎年5月の連休中はIPOは小休止期間に入る。今年も9日のアールテック・ウエノのあとは休止となるが、この間に全般相場が不調となれば、値動きのいい直近IPO銘柄に物色の矛先が向かってくる展開は大いにありえる。IPOのスケジュールのないことを逆手に取る裏技である。
今年は2月以来、21銘柄がIPOされたが、初値が公開価格を上回ったのは10銘柄、下回ったのが11銘柄と総じて不調で、公開価格の半値以下まで売られた銘柄が4銘柄、なおかつ4月4日終値現在で公開価格を下回っている銘柄が11銘柄にも達している。その一方で、4日終値が公開価格も初値も上回っている元気印がセブン銀行(8410)、アクセルマーク(3623)、オーシャンシステム(3096)、テックファーム(3624)の4銘柄にとどまっている。不調銘柄の逆襲を期待するか、元気印への買い集中を先取りするか、決算発表動向を横目にみながら投資判断をするのも一法となる。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。






























































