先週中国の胡錦濤国家主席が来日した。中国国家主席の訪日は1997年江沢民主席以来実に11年ぶりのこととなる。小泉首相による靖国神社参拝が日中関係を悪化させ首脳の相互訪問は途絶えていた。前回の1997年当時も日中関係は良好ではなかった。1997年はアジア通貨危機が始まり国内では三洋証券や山一證券、北海道拓殖銀行などが破綻した年であった。当時の橋本首相は国内外で金融危機が到来しているにもかかわらず六大改革を掲げ消費税引き上げなどを実施したことで人気は凋落の一途であった。人気挽回をはかるため外交に活路を見出そうとしたものの、江沢民国家主席との会談では日中戦争の責任が追及され1998年には首相退陣に追い込まれた。今回の福田首相も当時の橋本首相と同じ状況におかれている。ガソリン税引き上げや後期高齢者医療費負担増加、国内景気減速など外部状況が悪化するなか内閣支持率は20%にまで落ち込み外交政策での人気挽回が必要であった。
一方胡錦濤国家主席とっても8月の北京オリンピックを成功に導くため開会式に福田首相が参加表明することが必要不可欠であった。日中首脳の利害関係は一致していたものの福田首相自身が得点を稼ぐチャンスを逃した。福田首相は会談の最終日に欧米への配慮から北京オリンピック開会式参加に対し明言を避けた。福田首相が参加表明しなかったことで胡錦濤国家主席の表情は一瞬凍りついている。日本国内では中国嫌いが大半を占めている。筆者や読者の多くも同様である。しかしこれから日本が世界で生き延びるためには中国を敵視することはできない。
電子部品などに多く使われている希土類の95%は中国でしか取れない。農薬入り餃子が問題になろうとも中国産食品を輸入しなければ小売業者や外食業者は成り立たない。中国とつながりが深い大阪では中国人観光客の來阪を強く望んでいる。日本に来た中国人観光客は2005年に65万人、2006年には81万人、2007年には94万人と急増し今年は100万人を突破する勢いである。
国内のショッピングセンターでも中国人が使う銀聯(ぎんれい)カードの使用を認めるところが多い。国内個人消費が低迷するなか勢いのある中国人観光客を取り入れようとする行動は自然のなりゆきである。中国では北京オリンピックが終わっても上海万博が控えている。2020年までに中国GDPは日本GDPを追い越してしまう。いまは耐えがたきを耐えて中国人と商売しなければならない。








































































