うかい<7621>(JQ)の経営の真髄は「利は人の喜びの陰にあり」に表されている。これまで同社が経営している店舗を訪れたことがある人は、気付かれたと思うが、従業員全体となって客をもてなそうとする心配りが感じられる。従って、一度利用したお客でうかいのファンになる人も多く、なかには同社の株主になる人もいる。06年1月16日のライブドア事件以来、新興市場の株価は、如何に業績が良くても下がる一方であった。なかには最高益更新で、最安値更新という何とも理解できないことが起こった。しかし同社の関係者には申し訳ないが、業績に関しては、売上高は過去最高を継続しているものの利益面は、必ずしもそうではなく、05年3月期の最終利益は赤字であった。ところが、同社の株価を月足で見ると右肩上がりのトレンドである。新興市場の多くの企業が最安値更新でどうすれば株価は上昇するのだろうと悩み、自社株買い、増配を発表する等しているが、それ程の成果は上がっていないのが現状である。それなのに同社の株価は上昇している。理由は、同社の株主の97%以上が個人株主であることに現れている。一度うかいの店舗を訪れた人で、ファンになった人が同社の株主になる例が多いことである。株を持ちたいと思う人が多ければ自然と株価は上昇することになる。
同社は今から44年前に奥高尾で「うかい鳥山」をオープンしたのが始まり、その後99年に店頭市場に上場するなど次第に店舗も増え、業績も拡大してきたが、うかいの知名度が高まるきっかけとなったのは、03年の銀座出店から始まる都心部への出店である。なかでも05年芝の「とうふ屋うかい」の出店の大成功が知名度の向上を決定的なものにした。日本の著名人だけでなく世界の著名人が訪れている。07年には渋谷の表参道にも出店し、益々人気化してきている。
今期連結業績予想は、売上高138億円(前期比5.0%増)、経常利益6億5000万円(同39.8%増)、純利益3億6300万円(同87.1%増)と増収大幅増益を見込む。今期は出店計画が無いことから、利益面での大幅な増益が見込まれている。
同日発表された中期経営計画では、基本方針として、これまで出店攻勢をかけ、大成功を収めてきたが、出店費用も嵩んだことから、改めて足元を固める期間と位置付けている。それでも、2年目、3年目に各1店舗ずつ出店する計画である。中期経営計画の最終年度である2011年3月期の連結売上高は149億3000万円、営業利益10億4000万円、有利子負債73億4000万円(対08年3月期比20億8000万円の減少)である。
うかいの中期経営計画発表の日に、老舗中の老舗と言われ、これまで持て囃されてきた「船場吉兆」の事業再生断念のニュースが流れた。図らずも鮮やかな新旧交代の象徴といえる。







































































