フォーカスシステムズ<4662>(JQ)は、5月16日に前08年3月期連結業績を発表している。売上高126億900万円(前々期比11.6%増)、経常利益3億1800万円(前々期3億6800万円の損失)、純利益2億9400万円(同4億1000万円の損失)と2ケタ増収大幅増益で黒字転換を達成した。前08年3月期は3カ年計画の最終年度に当たる。06年3月期から始まった3カ年計画の実績を見ると、重要課題であった確実な増収増益の確保は、08年3月期単体の売上高122億5100万円(目標数値121億円)、経常利益2億8300万円(同3億円)、純利益2億4000万円(同1億4000万円)に見られるように、計画値をほぼ達成したといえる。
重点項目の一つ、情報セキュリティの売上拡大は、暗号に加えフォレンジックの売上が急伸している。そのほかの取り組みとして、売上総利益率目標は、開発部門15%は金融部門を除いて達成したが、製品販売部門30%は未達に終わった。また、キャッシュフローの改善は、有利子負債を3年間で20億円削減していることで、着実に改善が進んでいる。人材育成については、スピードアップを図るために、ITSSスキル標準にのっとった研修ロードマップを構築し、選抜型人材育成制度を立ち上げた。そのほか、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証は今期上期末にズレ込むが、内部統制体制は確立している。自己株式の取得状況は、3月末までに17万3200株を取得。現在の自己株式数は27万3478株である。
3カ年計画の最終年度で、増収大幅増益黒字転換を達成したことで、確実な増収増益確保の体制作りは完了したといえる。
☆2011年3月期連結売上155億円、経常利益10億円
同社は、システムインテグレーション、ITサービス、情報セキュリティの3事業を展開している。システムインテグレーションではシステムの開発を、ITサービスではシステムの運用・保守とインフラ技術の支援を、情報セキュリティでは暗号エンジン、デジタルフォレンジックの機器販売等を行っている。主要顧客は、NTTデータ、沖電気、日本IBMといった大企業が名を連ねている。
連結対象子会社は、人材育成・教育に関する受託業務を行うビスタ、DVD等新規メディアのコアソフトを開発するオープンテクノロジー、映画・映像等コンテンツの制作・販売・輸入を行うフォーカスピクチャーズの3社。持分法適用関連会社は、ソフトウェア開発のイノス、セキュリティ及び情報通信システムのソキエの2社である。フォーカスピクチャーズを除いた4社は黒字化している。
今期連結業績予想は、売上高130億5000万円(前期比3.5%増)、経常利益3億3000万円(同3.8%増)、純利益1億3000万円(同55.8%減)を見込んでいる。増収、経常増益であるが、最終利益が大幅に減少するのは、前期の有価証券売却益と法人税の影響である。
なお、3カ年計画が前期で終了したため、今期より始まる新中期経営計画を発表している。最終年度である2011年3月期の連結売上目標155億円、経常利益10億円として、情報セキュリティその他の売上を総売上の10%まで伸ばすとしている。そのために社員数を1000人まで増やす方針。財務面では、キャッシュフローの改善を進め、有利子負債と現預金の額を同水準にする。人材育成に関しては、プロジェクトリーダーとなる人材の育成スピードアップを掲げている。以上のことを実現し、早期に東証への上場を目指すとしている。
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